◆ベスト10の顔ぶれは大きく変わらず

　サンデーサイレンス産駒７頭とキングカメハメハ、シンボリクリスエス、クロフネというベスト10の顔ぶれは前年と変わらなかったが、サンデーサイレンス産駒の中では、ネオユニヴァースが浮上して、アグネスタキオンが７年ぶりにベスト10から外れている。

　昨年のベスト50から外れた主な馬はオペラハウス（40位→65位）、チーフベアハート（44位→61位）、ワイルドラッシュ（45位→54位）、エンパイアメーカー（47位→81位）など。

　ディープインパクト→キングカメハメハの上位２頭は変わらずだが、前年約６億円差だった賞金額は15億円に開き、ディープインパクトの独走ぶりが際立った。


◆３位以下は大混戦

　３位のシンボリクリスエスは2009年以降、４、３、３、４、３位と、５年連続４位以内。近年、５年連続でベスト４を続けたのはブライアンズタイムやサンデーサイレンスまで遡らなければ出ておらず、極めて安定した成績だ。

　ダイワメジャーは残り１週の時点で３位だったが、最終週に逆転され、僅か2800万円差で４位。ただ、シンボリクリスエスとは300以上の出走回数の開きがあり、３世代のみの成績なので評価できる。

　ハーツクライは９位から５位にジャンプアップ。ジャスタウェイの天皇賞・秋でG1サイアーの仲間入りを果たし、2013年最も飛躍した種牡馬と言って良いだろう。６位ステイゴールドとの差は約4300万円。有馬記念のウインバリアシオンとゴールドシップが逆なら順位も変わっていたことになる。

　そのステイゴールドは３位から６位へと落ちたが、３位とは約9000万円差。G1１勝で逆転できる額であり、オルフェーヴルのフランスでの賞金（１億円以上）を加算し、ワールドワイドな見方をすれば３位と言っても良い。

　2009年のリーディングサイアー・マンハッタンカフェは10位から７位に再浮上。前年の66勝から100勝と勝利数は大幅に増え、特別戦38勝は自己最多。重賞はグレープブランデーの２勝のみだが中身は濃かった。

　落ち込みが目立ったのは、５年連続ベスト５から10位に落ちたクロフネ。2010年の154勝をピークに、ここ数年で勝利数も大きく落ちている。


■急上昇の種牡馬たち

　ベスト10入りはならなかったが、アグネスタキオンやジャングルポケットを上回ったゴールドアリュールの健闘が目立った。ダートランキングではキングカメハメハに次ぐ２位となっている。

　スズカマンボはメイショウマンボがG1３勝の活躍を見せ、41位から18位にジャンプアップ。メイショウマンボ以外では金蹄Ｓ（1600万下）勝ちのユーロビートなどが出ている。

　35位に入ったシニスターミニスターは、2010年45位のボストンハーバー以来３年ぶりとなるBold Ruler系のランクインとなっている。

　109位から大幅ランクアップは２世代目がデビューしたチチカステナンゴ。初年度産駒は期待を裏切ったが、２歳リーディングは13位と健闘。来年はさらなるランクアップが確実だ。