◆サンデーサイレンス系の躍進
毎年、凱旋門賞馬の父馬がリーディングになるのがフランスのサイアーランキングの常だが、2011年もDanedream父Lomitasがランクイン。2009年は46位にいたが、2010年はランク外だった。
目立ったのが48位から4位に浮上したDalakhaniで、仏ダービーを制したReliable Manがその原動力になったようだ。ただ、Never Bend系はこの3年間、Dalakhaniしか50位以内にランクインしていない状態だ。
日本の生産界にとって意味深いのは、サンデーサイレンス産駒Laymanの27位ランク入り。同馬は2004年のフランス2歳戦で活躍した馬で、2011年は2歳戦でレゼルヴワール賞(仏G3)など3戦3勝のBoldogsagが活躍。ハットトリック(ランキング70位)産駒のDabirsim共々、今年の走りが楽しみである。
毎年、変動が大きいフランスサイアーランキングの中、ここ3年連続ベスト10入りしているのはAnabaaとSlicklyのみ。AnabaaはGoldikovaの存在が大きかったので、超大物不在の中で最も安定した成績を残しているSlicklyは、ある意味フランスを代表する種牡馬といえる。意外にもG1馬は2011年のパリ大賞典(仏G1)を勝ったMeandreが初めて。世界的には衰退系統にあるLyphard系にとっても期待の存在だ。